【エスタード・デ・サンパウロ紙十一月一日】サンパウロ州管区のドン・クラウジオ・ウメス大司教は十月三十一日、ヴァチカン法王庁から全世界で聖職を務める四十四万人の司祭を統括する要職に任命された。初仕事にカトリック教会内に頻発する、聖職者の生理と児童との性戯問題に取組むこととなりそうだ。
ウメス大司教が拝命した要職は、法王庁の閣僚に相当するもの。前任者のコロンビア人オジョス大司教が高齢のため辞任し、後任に任命された。同大司教は七二歳であり、サンパウロ市でこのまま生涯を終えるつもりであったという。
ウメス大司教は一九三四年八月、南リオ・グランデ州モンテネグロ郡寒村の掘っ立て小屋で生まれ、幼名をアウリといった。同州タクアリ市の神学校付属小学校に入学。司祭に任命されるとき、クラウジオの聖職名を命名された。
同大司教はサンパウロ市在任中、労働者の再就職運動に没頭した。サンパウロ市のカトリック大学が、財政難から教授四七二人と職員三七四人に解雇通告を出したことで、同大司教は債務一億七〇〇万レアルの決済に奔走した。
聖職者のセックス問題は、召命以前に問題があるという。性欲をコントロールできない者や人一倍性癖が強い者、好色タイプは、聖職志願に相応しくない。召命の受理時点でチェックをするべきだと、同大司教は見ている。
ウメス大司教、法王庁要職へ=全世界の44万聖職者を統括
2006年11月2日付け