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年末商戦に向け発注ピーク=今年の目玉はパソコン=北東部で「長年の夢かなう」

2006年11月7日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】年末商戦に向けて各商店筋はメーカーへの発注のピークを迎えている。今年は消費の伸びが期待され、発注率は平均で昨年比三〇%増となっており、商店の意気込みが感じられる。
 とくに北東部地方では購買力が急上昇していることから、大手チェーン店では昨年比で発注が倍増している。この原因として最低賃金の引き上げと、貧困家庭手当(ボルサ・ファミリア)の普及が挙げられる。これに加えて月賦払いの浸透で購買が容易になったことで、長年の夢だった電化製品を手に入れる家庭が急増した。
 電化製品の中でも今年の目玉はコンピューターで、昨年までトップだった携帯電話を超える勢いを見せている。とくにノートブック型パソコンのメーカーへの発注は昨年対比四〇〇%増とブームを反映している。これは為替のドル安に加え、社会統合基金(PIS)や社会保険融資納付金(COFINS)などの免税で価格が引き下げられたのが最大の原因となっている。過去十二カ月で価格は一五%引き下げとなり、デスクトップ型は一四〇〇レアル、ノートブック型は三〇〇〇レアル程度となった。
 スーパー業界最大手のポン・デ・アスーカルの系列で、電子製品販売トップのエストラは、年末商戦で七〇%の販売増を見込んでいる。とくにノートブック型パソコンは四〇〇%、デジタルカメラは八〇%の伸びをみている。携帯電話は昨年の横ばい程度と予測している。
 北東部地方のリーダー格のインシヌアンテ店では、コンピューターの発注が昨年比三〇%増となり、デジタルカメラは一五%増となった。同じく北東部にチェーン店を構えるマイア店でもコンピューターの六〇%売上増を見込んでいる。これにより、コンピューターのブームは貧困地区といわれる北東部地方にも浸透してきたことが実証されている。
 南部でも同じ動きとなっている。サンタ・カタリーナ州のベルランダ店は、コンピューターとデジタルカメラともに二〇〇%増とみている。コンピューターは一一八五レアルの価格を設定し、十五回払いの月賦七九レアルで低所得層を狙うとしている。