【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】ペトロブラス(石油公社)は六日、国産天然ガスの価格を値上げする予定であると発表した。同社のサウエール・ガスエネルギー部長は、値上げ率はまだ定まっていないとし、来年にも配給会社と価格交渉を行うと述べた。
現在、国内の天然ガス価格は石油価格の五六%で、こうした価格差を縮小するとともに、年一七%の割合で増加を続ける天然ガスの消費を長期的に抑制することが値上げの理由とみられる。エネルギー調査会社(EPE)は、今後二十年間に天然ガス価格は石油価格の八〇%にまで上昇すると予測、仮にその率まで一度に値上げされた場合、値上げ率は四二%となる。
今回の値上げ発表は、二〇〇〇年以降も天然ガスの消費拡大を奨励し続けてきた政府の政策転換を意味する。現在一日に五二八〇万立方メートル消費される天然ガスは、ほぼ半分に当たる二六三〇万立米が国産で、二五三〇万立米がボリビアから輸入されている。消費は工業部門が二四一〇万立米を占め、値上げの影響を最も大きく受ける。天然ガスを燃料にする一二〇万台を超える自動車の利用者もメリットが減ることになる。
ボリビアから輸入される天然ガスについては、同国政府の値上げ要請をペトロブラスが受け入れることはなく、従って今回の値上げ対象とはならないと同部長は言明した。
国産天然ガス値上げへ=来年にも、石油との差縮小
2006年11月8日付け