【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙十日】中央統一労組(CUT)、労働者総連(CGT)、フォルサ・シンジカルの中央労組は九日、サンパウロ市で会合を開き、来年三月に予定の最低賃金引き上げでは現在の三五〇レアルを四二〇レアルにするよう、政府と交渉する方針を固めた。また所得税控除対象額の七・七七%引き上げも求めていくことを決定した。
二〇%の調整率は、過去最大だった今年の調整率一六・六%(三〇〇から三五〇レアル)を上回る。しかし、労組は昨年三三%に上る引き上げ(三〇〇から四〇〇レアル)を要求していた。要求実現のため労組は今月二十九日に各州で決起集会を開き、来月六日にはブラジリアまで行進することを計画している。
CUTによると、二二〇〇万人の労働者が最低賃金で、一一〇〇万人が最低賃金の二倍で生活しているという。
政府は、中央労組の今回の提案は受け入れられないことを示唆した。マリーニョ労働相は、来年度予算案に盛り込まれた三七五レアルを元に検討していくことになると述べた。CUT出身の同相は、組合側の言い分は理解できるとしながらも、調整率については過去の調整分とインフレを考慮しつつ決定することになると加えた。
ルーラ大統領は最低賃金について言及していないが、政府経費削減と投資増加を公約しているため、最低賃金の引き上げ幅は小さくなると金融市場はみている。議会は三七五レアル案と四〇〇レアル案で意見が分かれている。
最低賃金は420R$に=中央労組、政府に要求へ
2006年11月11日付け