コラム
兵庫県農業研修生制度が今年も〃無事〃実施された――。
というのも、「将来のある若者たちに世界を視野に入れた農業を学んでもらおう」といった目的で二十九年間続けられてきた同制度が、母県の予算上の問題で近いうち助成金がカットされる可能性があるといった話を聞いたから。
六年前から毎年、研修生団の世話をしている旅行コーディネーターの吉田初さんは、「大人の都合で子供たちの夢を潰して欲しくない。他の予算を削ってでも続けていくべき」と訴えていた。
この制度でブラジルへ渡ってきた研修生は四百人以上、その内の半数が経験を活かし現在も農業に携わっている。兵庫県としては胸を張って誇れる交流事業だ。
今では母県との交流を続けている県人会も数少なくなった。同制度には是非持ち堪えて貰いたいところだが……。(来)
2006/11/18
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