【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十日】黒人(他人種との混血者を含む)の大学生に占める割合が一九九五年から二〇〇五年の十年間に大きく上昇したことが、ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)で明らかとなった。
九五年に一八%だった同割合は〇五年には三〇%に上昇した。〇一年には二二%を記録しており、以後の四年間で平均二ポイントずつ上昇したことになる。また、この割合で上昇を続ければ、二〇一五年には四九%を占める人口比に並ぶとみられている。
大学生の総数は九五年の一七六万九四九九人から〇五年には四八五万五〇二八人へと一七四%増加。白人が一三八%増加する一方、黒人は三四四%と白人を大きく上回る増加を示した。〇一年と〇五年を比較すると、黒人の大学生は国公立大学で一四〇%増、私立大学で二二三%増と、私立大学での増加が目立った。
黒人学生の増加理由として、大学生総数の増加に加え、国公立大学による入学定員の割り当て制度実施や奨学金制度の充実が挙げられている。黒人の入学者の増加は高校でも観察されている。
黒人の教育状況が改善される一方、学歴が向上するほど、白人との所得格差が広まる傾向が同じくIBGEの調査で確認された。今年九月に白人の平均所得は一二九二レアルと、黒人(六六〇レアル)のほぼ二倍。就学年数一年未満は白人四六九レアル、黒人四〇九レアルだが、年数が増えるにつれて差は広がり、十一年以上では白人一七二八レアル対し、黒人は八九九レアルにとどまっている。
黒人の大学生増える=ほぼ3人に1人にまで
2006年11月22日付け