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不法輸入取締りに本腰=繊維製品対象、業界も協力

2006年11月24日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】連警は国内主要港や空港で、本格的な繊維製品の不法輸入取締りを行うことになった。対象は東南アジア諸国、特に中国の織布や衣料で、向う一年間にわたり作戦を展開する。
 ブラジル繊維協会の訴えによるもので、同協会がスポンサーとなり、製品の格付けなどの技術協力を行う。これにより密輸以外の不法輸入を取締まるのが目的。不法輸入の多くは輸入申告の偽造で、関税の低い品目に偽申告して脱税する手口が最も多いことから、専門家による格付けで不正を一掃するのが狙い。
 二〇〇五年度の中国衣料製品の輸入申告価格はキロ当り五・七二ドルと、世界で最も安くなっている。アルゼンチン製品は一四・九四ドル、インド向け中国品は一二・五九ドルで、最大の輸入国であるアメリカ向けのそれは一六・〇五ドルとなっている。
 ブラジルの繊維生産は世界七番目で、昨年の売上げは三三〇億ドルとなった。このうち輸出は二二億ドルとなったものの、今年に入り輸入が二三億ドルと急増、二〇〇二年対比一三〇%増となって繊維業界を脅かしている。