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伯政府が組織委員会設置へ=日本移民百周年=14日に大統領令を公布=石油公団や伯銀等も招待か=求められる緊密な連携

2006年11月24日付け

 ルーラ大統領は十四日付けで、連邦レベルのブラジル日本移民百周年記念組織委員会(以下、国内組織委員会)の設置に関する大統領令を公布した。全十八省から代表者を入れ、ペトロブラス(石油公団)やブラジル銀行の役員を招待する権利を明記しており、日伯交流を盛り上げようという強い意気込みがうかがえる。組織委員会内には実行委員会や名誉委員会の設置にも言及し、日系社会の代表者もどこかに含まれるとみられる。今後、百周年記念協会(上原幸啓理事長)は情報交換などの緊密な連携をとることが求められそうだ。日本側でも実行委員会の設立準備が進められており、〇八年に向けて大きな枠組みが固まってきた。
 ルーラ大統領とセルソ・アモリン外相の連名で十四日に出されたこの大統領令5966号によれば、国内組織委員会は、中心となる外務省はじめ、大統領府官房長官、法務省、大蔵省、農務省、教育相、文化省ら十八省すべての代表者および、そこから指名された人物が構成する。
 国内組織委員長の権限として、ペトロブラス、ブラジル銀行、連邦貯蓄銀行、ブラジル空港インフラ業務公社、郵便公社、ブラジル電気センターの公社名を文面に明記した上で、その役員を招待できる。
 連携を取り合う組織として、日伯議員連盟、在ブラジル日本国大使館、在京ブラジル大使館等を挙げる。
 同組織委員会内に実行委員会を設け、専務理事が全体を統括し、実際の業務はそこを通じて遂行される。実行委員会の下部組織として、作業部会が設けられ、具体的な検討はその部会が担当する。
 作業部会に関しては具体的な項目がなく、今後企画される事業に応じて順次立ち上がっていくようだ。
 百周年記念協会の松尾治執行委員長は「国レベルで組織委員会を作ってもらってありがたい。大歓迎です」と喜ぶ。「とにかくイタマラチーとの連絡を密にしなくては。可能であれば、来週にでもブラジリアに行ってアジア太平洋局長と話をしたいと思っています」と表情を引き締めた。
 ブラジリアの日本国大使館も「大きく広く祝おうという気持ちが込められた政令。立派な花を咲かせる受け皿になりえるもの」と歓迎の意向を示している。
 今後、大統領令にそって実際の人選が各省で進められ、その過程で、徐々に百周年の全体像が見えてきそうだ。
 ブラジルとしてどんなプロジェクトを打ち出すのか。そして、どのように日系社会の計画がそこに組み込まれ、どれだけ両国に貢献できるのか。綿密な連携が期待されている。
 日本側の百周年委員会も準備が進められており、来年には両側そろって推進する体制となりそうだ。