コラム
週末に行われたスピーチコンテストでは、十五人の青年の大半が、家庭で自然にしゃべるようになった日本語ではなく、努力して身に付けた日本語を披露していた。
『蛍雪に学ぶ』と題したスピーチで、非日系のグスターボ・ビエイラさんは「日系人から『教育の大切さ』を学びたい」と訴えた。
矢倉定一さんは「日系人は日本人の子孫というだけではない。日本人とブラジル人のいいところを集めた人」と流暢な日本語で語りかけていた。
最近では、家庭生活を日本語で送っている青年は少ないだろう。かなり勉強してきたな、と思わせる出来だった。
「言語が残っていくということは、文化を価値あるものとして誇りを持つこと」とカロリーネ・岩淵さん。研鑚を重ねて身に付けた彼らの言葉だからこそ、余計に真実みがあるように思った。
(稲)
2006/11/28
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