【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】大サンパウロ市圏でファベーラが二七九七カ所あり、その面積は六〇キロ平米に達している。サンパウロ市内では過去三十年間で急増、そのほとんどが自然保護地区を占拠している。サンパウロ市内では三一キロ平米に二〇一八カ所が存在する。メトロポリタン都市企画公社が調査したもので、ファベーラ人口は年々増加している。ファベーラ人口は毎年平均で六%増加しており、他の階層の一・五%増に比し四倍となっている。全国平均が三倍なことから、サンパウロ州はこれを上回っている。調査は三十九市が対象で比較結果も報告されている。
サンパウロ州都市圏は三十九市で形成され、面積は八二九キロ平米で、人口は一九三四万二二八〇人となっている。このうち二七九〇キロ平米が森林地帯(三四・四%)、一二二〇キロ平米(一五・〇七%)が整備都市、一〇六〇キロ・平米が野原、五一五キロ平米が農園、一九二キロ平米が工場用地、六〇キロ平米がファベーラ、四三キロ平米が道路、六キロ平米が保養地となっている。
三十九市のうち、ファベーラが最も多いのがサンパウロ市で、三一・四二キロ平米(全体の〇・三八%)で、次いでグァルーリョス市の七・二キロ平米(〇・〇八%)となっている。アルジャー市ではゼロとなっている。
サンパウロ市ではファベーラのほとんどが市有地で、とくにグァラピランガ湖やビリングス湖周辺の自然保護地区に集約されている。この周辺が高級住宅や別荘に開発されたことでファベーラが形成された。専門家筋によると、ファベーラ住民は大きな工場や富裕層の住宅に背中合わせに住むのを好むという。公共あるいは私的サービスが完備されることで、そのオコボレを期待するのと、工員や家政婦、雑用係などの雇用のチャンスがあるからだ。
緑が多い市はジュキチバ市で三九三・三九キロ平米(四・八%)、次いでサンパウロ市の三二六四七キロ・平米(四%)、都市整備が進んでいるのがサンパウロ市で、六三四・八二キロ平米(七・八%)次いでグァルーリョス市の六八・六五キロ平米(〇・八四%)。農地はモジ・ダス・クルーゼス市の八〇・八六キロ平米(〇・九九%)で、次いでビリチバ・ミリンの三五・三一キロ平米(〇・四三%)となっている。
公共施設(病院、学校、公園など)が完備しているのはサンパウロ市の六九・〇八キロ平米(〇・八五%)、次いでグァルーリョス市の一三・五六キロ平米(〇・一六%)、工業化ではサンパウロ市の五八・四六キロ平米(〇・七一%)、グァルーリョスが二六・五八キロ平米(〇・三二%)で続く。
人間開発指数はサンカエターノ市の〇・九一九で全国でもトップクラス。人口密度ではジアデーマ市のキロ平米当り一万一九〇〇人となっている。人口一人当りの所得ではバルエリ市の一万七〇〇〇ドルで、アルファビレ市の高級住宅の家賃収入が因となっている。
最低はフランシスコ・モラト市の三〇〇ドル。殺人件数が少ないのがグァラレマ市で一〇万人当り四・一五件、次いでサンカエターノ市の四・三六件。最高はジュキチバ市の五九・〇一件で、次いでエンブーグァス市の四八・二五件となっている。
ファベーラが急速に拡大=大サンパウロ市圏で30年間に=工場や高級住宅付近に人気=アルジャー市はゼロ
2006年12月1日付け