2006年12月2日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】農地占拠運動(MST)を始め四つの関係団体のメンバー約五〇〇〇人が三十日朝、アラゴアス州マセイオー港内の敷地を占拠し、船積みに向かうトラックの通行や、停留している船舶の船荷の積み下ろしを妨害した。
砂糖やアルコールの積出港である同港の占拠は、午前七時からほぼ十二時間に渡って続き、三〇〇〇台以上のトラックが影響を受けた。同港管理局は損害額についてまだ発表していないが、シウヴァ局長によると、船積み遅れに対する輸出会社への罰金は、一日当たり一万五〇〇〇ドルに上るという。
港を占拠したMSTらは、アラゴアス州とブラジリアの国立農業協力改革院(Incra)幹部らと交渉を開始。主な要求内容は、マセイオー市西部の旧アグリーザ製鉄所跡地の二万ヘクタールに及ぶ土地の接収と解放で、同院はうち一万ヘクタール分の手続きを早急に進めることを約束した。
交渉成立後、MSTらは占拠を解除、港へのトラックの出入りを認めた。来週にも同院と農業開発省の代表者らが同市に入り、再び交渉を行う予定。カゼル農業開発相は、近日中にも接収手続きが完了の見通しだったのに、今回の港の占拠は明らかな行き過ぎ行為とコメントした。
MSTは同日、パラナ州カスカヴェル地方でも農場に侵入しようとし、阻止しようとした生産者らと衝突、殴り合いになるなど現場は混乱した。