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下院議長候補を選出=PT=大統領の意向に逆らい

2006年12月7日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】労働者党(PT)執行部と下院議員団は五日、同党のシナグリーア下議を下院議長候補に擁立すると発表した。新下院議長は来年二月一日に実施予定の本会議の表決で選出される。
 議員団は同下議を候補とする執行部の決定を承認するため召集され、今回の決定は党全体の意思を反映したものではないと一部議員から不満が出たが、大きな混乱もなく会合は三時間で終了した。意見が分かれ、同党から二人の議長候補が出た結果、敗北を喫した二〇〇五年議長選挙の轍を踏んではならないという危機感が、PT候補の統一に向かわせたと下議の一人はコメントした。
 「PT統一候補擁立に向けて進んでいこうではないか」とシナグリーア下議は述べた。同下議と執行部は、他の議員団や野党にも支持を呼びかけていく考えを示した。
 与党間の連立強化を念頭にレベロ下院議長(ブラジル共産党=PCdoB)の続投を望むルーラ大統領は同日、連立与党から統一候補を擁立することが重要で、議長選挙では抜け駆けは許されないと今回の決定に対し釘を刺した。
 大統領の頭痛の種はシナグリーア下議だけではない。先ごろPTとの連立を決めたブラジル民主運動党(PMDB)からもリマ下議とオリヴェイラ下議が議長の席をうかがっている。PMDBは六日にも自党から議長候補を擁立するかどうかの方針を固めるとみられる。