2006年12月8日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】十二月に入り本格的なクリスマス商戦に突入したことで、スーパーや商店筋では大売出し展開作戦を開始した。とくに十三カ月給与の半額が三十日に支払われたことと重なり、十二月第一週の週末の二日と三日は客寄せのバロメーターとなる要素を含んでいることから、各店で熱戦が繰り広げられた。
この週末の各店の特長は月賦販売のクレジット期間の延長と、これまでクレジットがありながら不払いや延滞している額客にでも、クレジットを与えるという商戦の常識からは考えられなかった新手も登場している。競争に勝つには「何でもあり」の様相を呈している。
商戦の前哨と言える十一月度の販売は昨年同月と比し、クレジットによるものが四・四%増、現金一括払いが三・九増で、平均で四・三%の上昇となった。業界筋ではホットな現象に至らず、ぬるま湯程度の熱気と受け止めている。いっぽうで最後の週に入り、不払い解消は十月と比し二・二%増加した。昨年同月のマイナス二・四%には及ばないまでも、借金を無くそうとする意気込みは感じられる。
金融アナリストらの調査によると、十三カ月給与の半額の使い道は、六三%が借金の支払いだという。このほか一五%がプレゼント購入、一一%が来年初めの出費に備えてのポウパンサ預金、四%が家屋改修、タンス預金が二%となっている、貰えないとしたのが五%に上った。
借金支払いの内訳は、シェッケ・エスペシアルの穴埋めが三三%、クレジットカードの支払いが二五%、ブラックリストの解消が二二%、商店の借金が一二%、金融機関の支払遅延が五%、その他が三%となっている。
ロージャ・センでは十一月末での延滞月賦の支払いが二〇%増加したのに気を良くし、十二月一日から十二回払いを実施している。これまでは十回だった。同店では消費者が借金を払って身軽になると、さらにより多額の月賦購入をするとの心理を突いている。これにより今年のクリスマス商戦は昨年より七%増を期待している。カレフールでも広い商品を対象に均等十二回払いを三日から開始した。これまでは限られた一部の電化製品だった。負けじとウォール・マートも十回均等払いを始め、さながらクレジット合戦となっている。
【同紙五日】クリスマス商戦のバロメーターとなる十二月第一週の週末(二日、三日)では買い物のメッカとされる通称三月二十五日街は、昨年同時期対比五%の売上増でまずまずのスタートとなったものの、まだピークに達していないという。二日は九〇万人、三日は六〇万人の人出となり、今年は売上の一〇%増を見込んでいる。ショッピングセンターでは昨年対比一〇%の売上増となったが、一五%増に持っていきたいとしている。しかし、通常の週末の二〇%増の人出でにぎわった。