2006年12月8日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】乞食を三日するとやめられないと古くから言い伝えられているが、果してそうなのか?
これを証明すべくジョルナル・ダ・タルデ紙の女性記者が街頭で乞食体験を試みた。結果はまずまずの収入をあげ、サンパウロ市民が意外と温情があるとの結論に達した。
同記者は乞食に変装、同僚から借りた生後十三日目の男の子を抱いて、ルーベン・ベルタ通りとジョゼ・マリア・ウィタケ街の角で一日の十一時から十四時半の三時間半、信号待ちの車に物乞いをした。当初は勝手が分からず戸惑ったが、縄張りを所有している三人の先輩らが手ほどきをしてくれた。
曰く「もっと悲しそうな顔をしろ」「たとえ窓が閉まっていても、手を出して運転者の顔をじっと見ろ」とか。中には近づくと窓を急いで閉めたり、顔をそむけたりするが、ほとんどが硬貨を恵んでくれた。最高は女性高齢者の二レアルだった。
コツを習得した俄乞食は二〇台の車から七・八〇レアル、アメ玉や菓子類を含めると総計一〇レアル相当の稼ぎとなった。一日中営業し、休みなしだと一カ月充分生計を立てるだけの収入になるとの結論に至った。