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「知識超えた情報学んだ」=憩の園で介護講習修了式=救済会

2006年12月8日付け

 社会福祉法人救済会(吉岡黎明会長)が実施してきた「老人のための在宅介護講習会~Formacao de Cuidador de Idosos」(下半期コース)が、七日に最終日を迎え、同日修了式を行った。
 同講習会は、グアルーリョス市にある憩の園で、九月から毎週水曜日に行われていたもの。
 受講者の多くは同市内、近郊の老人ホームに勤務する職員や、実際に家庭で介護に携わっている人たち。第十三回目の今回は、四十一人が終了証を取得した。
 今回は、食事や老人病、薬物、高齢者の心理についてなどの幅広いテーマに分けて介護のノウハウを伝授するほか、記憶力や集中力や高める頭と体の運動「シニアダンス」を紹介してきた。
 式には、保健局を代表して第一回目から講師を務めているアイデー・バレット・アギアール・ダ・シルバさん(看護婦)や救済会からは、小川英輔第一会計理事らが出席。
 挨拶の場では、小川第一会計理事は、「ここまでたどり着いた皆さんの努力に敬意を示します。これからも継続して介護技術を習得していってほしい」と激励。
 憩の園心理士で同講習会のコーディーネ―ターの中川クラーラさんは、「今回の生徒たちは、特に勉強熱心なグループだった」と感想を述べた。
 その後、生徒たちが講習会で学んだ六種類のシニアダンスを披露、修了証が手渡された。
 実際に介護士として働いているワグナー・マルチンスさん(42)は、唯一の男性の受講者。「本当にためになった。自分の知識を超えた範囲の情報が学べた」と感想を話す。
 同講習会は、二〇〇〇年の下半期に始まり、受講者は今回の四十一人を含め、三五二人にも及ぶ。
 宮坂国人基金が資金を援助し、同市保健局の後援によって「高齢者プログラム」に所属する医師、看護婦、社会福祉士、栄養士、心理士などが講師とし派遣されている。
 上半期(三月から)と下半期(九月から)の二期に分けられ、どちらも三カ月間、毎週水曜日に実施されている。
 なお、来年上期の講習会も三月から実施される予定。