2006年12月13日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】多国籍企業による国内企業の買収から免れ、外国で外国企業の買収に踏み切ったブラジル企業をABNAmro銀行が金融支援するという。これまでのブラジル企業の外国進出には、同銀行が絡んでいる。
国際金融がブラジル企業の金融支援に意欲を持っていると、同銀行はいう。ブラジル企業は、外国で相場よりも長期の低金利で容易に資金調達ができる環境があるらしい。国際金融にはいま資金がダブついており、ブラジルを融資先として優先する考えらしい。
ブラジル企業は外国企業の資産を買収し、これまで先進国で経験し得なかった有利な投資回収を見ることになるという。ブラジルはこれまで、リスクは程ほどでハイリターンの見込める国であった。それが立場が逆になり、より長期より低利の融資資金で外国投資ができるのだ。
特に最先端技術を有し国際競争力に強い企業は、国際金融界でモテモテらしい。ブラジル史上、初めての経験である。特殊技術を有しクレジットに強ければ鬼に金棒である。コモディテイ市場では、短期間に有利な取引ができる。
融資対象となるのは大企業ばかりでなく、国際競争力があって年々成長し、経営管理が充実している中小企業も入る。国内金融市場で社債を発行し、資金調達に慣れている企業が有望である。中企業は銀行から限度を設けられ、十分な取引が出来なかったので、外国へ資金調達に挑んだのが多い。中企業はドル債務を抱えることに抵抗があるので、早く国内の資本市場を育てる必要がある。