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ショッピングが続々落成=米加など外資参入も活発化

2006年12月15日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】十二月に入り、各地でショッピング・センターの新築や拡張工事の落成式のニュースが寄せられている。リオデジャネイロ市では三億レアルを費やしたデラックスなショッピング・センターが完成、サンパウロ市ではモルンビー・ショッピングが増築し、約二倍のスペースとなった。イグアテミでも増築に着手する。
 ベレン市では小売グループのY・ヤマダが二〇〇店舗の建設を打ち上げた。これにとどまらず業界では二〇〇七年末までに一四軒の新設を計画中で、ショッピング・センターはラッシュの様相を呈している。
 このラッシュはショッピングがお目見えした八〇年代からは稀有のことで、業界の四七%は拡張の意向を強く示している。これまでの平均は年間で五軒から七軒の新設どまりとなっている。
 この背景にはショッピングの人気が高まり顧客が集中していることで、販売が商店を上回っていることにある。今年一月から十月まてのショッピング・センターの売上は昨年同時期と比し一一%増と上々の結果となった。またテナントの空きスペースが十月で三%となり、前年までの半数となったことでも人気がうかがえる。さらに金利が引き下げ傾向にあることから、投資に打ってつけのタイミングになって入ることも後押ししている。
 これを受けて外資の参入も活発となっている。今年に入り外資系四社が業界に資本参加している。ほとんどがアメリカとカナダで、両国ともショッピング新設は頭打ちの状態となっていることから、他の途上国と比べて成長株のブラジルに目を向けている。アメリカでは五万軒のショッピング・センターが存在している。
 業界では外資からの資本参加で得た資金を投資して、現存の規模を三倍に拡張したいとの意向を示しているものの、その根底条件として、ルーラ大統領が公約しているGDP成長五%が不可決だと指摘とている。