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伯の対外投資が急増=国内流入分を上回る=企業のグローバル化進む

2006年12月21日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】二〇〇六年度の企業投資は史上初めて対外投資が国内に流入する投資を上回る現象を見せた。関係筋はこの原因を国内大企業の外国進出および国際資本との提携による国際市場への進出に伴う資金の流出とみているが、今年は外国からのものを含む国内投資が一八〇億ドルに対し、外国向けは二六〇億ドルの出超になると予測している。
 いっぽうでブラジルへの投資の妙味がなくなったことで、減少傾向は続くと懸念する向きもあるが、投資が五〇〇億ドルに上った中国と比較すると、条件的に太刀打ちできないと指摘する声が強い。
 ブラジル地理統計院(IBGE)が十九日に発表した第3・四半期(七月~九月)のGDP統計でもこの傾向は証明されており、ヴァーレ(鉱山)、ペトロブラス(石油公団)、ジェルダウ(製鉄)、オプレッシ(建築)の国際化が顕著となっている。
 統計では今年一月から九月までの対外投資は七八億ドルで、昨年同時期の二四億ドルに比し、実に二二六%の上昇となった。これにはヴァーレがカナダの鉱石会社インコを買収した一八〇億ドルが含まれていない。買収は十月に調印され、十一月に支払いが行われた。このためにIBGEの数字はさらに膨れ上がることになる。
 いっぽうで外国からの投資は一一九億ドルで、昨年同時期の一一七億ドルに対し、わずか二・一%の上昇にとどまった。しかし年内にはこれが一八〇億ドルに達し、昨年の一五〇億ドルの二〇%になるとみている。
 資本金操作は昨年の一七〇億ドルから四九〇億ドルへと一八八%の上昇となった。ブラジル資本の外国支店への送金は八三〇万ドルから三二億ドルへと一気に増加した。
 ペトロブラスは今年九月までに三九億ドルの対外投資を行い、昨年の一一〇%増とした。米国の製油所への五〇%の資本参加とベルギーのメジャーとの提携が主だった。