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航空会社の運営ズサン=「Xマスを家族で」フイに

2006年12月27日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】管制ミスに端を発した国内の空の便の一時発着遅れやキャンセル便の続出による大混乱は、沈静化の様相を見せている。しかしここにきて国内最大のシェアーを有するTAM航空のオーバーブッキング(定員を超えた航空券の販売)による乗り遅れや足し止め、機内預かり荷物の紛失などの問題が表面化し、ズサンな運営が非難の的となっている。
 同航空の約三十人の乗客はオーバーブッキングのために乗れず、クリスマスイブをサンパウロ市コンゴーニャス空港近くのホテル・クォリティで過ごす破目となった。ホテルにはレストランがなくルームサービスのみで、親族や友人とにぎやかな聖夜を過そうとした思いは無残にも打ち破かれた。
 サンパウロ州バウルー市行きの乗客は同航空が仕立てたタクシーで四時間の道程を出発した。サンベルナルド・ド・カンポ市在住の親子三人は十九時四十五分のピアウイ行きが翌朝六時五十分に変更されたためホテルへ。三カ月前に航空券を購入して家族と聖夜を過ごすのを楽しみにしていたが、フイになった。
 荷物の紛失が四〇%に上った空港もある。ダイヤの乱れから目的地の空港とは違う空港で降ろされている。サンパウロ市コンゴーニャス空港では荷物保管室が埋まっている。北部のリゾート地に出掛けた人らは数日間も荷物が届かず、着のみ着のままで過ごしたり、新しい服を購入したりして散財を強いられている。
 これら被害者は損害賠償要求の訴えを起こすと息まいている。