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女性に開く軍隊の門=空軍では女性大将登場

2006年12月27日付け

 【ヴェージャ誌一九八五号】第二次世界大戦ではブラジル陸軍に七十三人の婦人兵が参加、イタリア戦線に向かい、一般兵士と同じように弾丸の下を潜った。その上、他国軍婦人兵のような特別階級も保護もなかった。その代償として全員が尉官待遇にされた。
 ブラジル軍に婦人部隊が正式に編成されたのは一九八〇年、海軍管理部門の担当官としてであった。続いて空軍が一九八二年、最後に陸軍が一九九一年。それでも女性の軍高官の門は、閉ざされていた。
 それが空軍で十一月、正式に女性部隊が発足し、超音速ジェット戦闘機の女性パイロットが十一人、ヘリの女性操縦士、爆撃機の女性操縦士らが任命された。部隊長として、ゴエルツ女性大将が誕生した。
 海軍では一九八〇年、身体検査を受けた志願兵の中から海軍大佐が誕生した。しかし、まだ実戦の演習には参加させて貰えない。海軍女性部隊は医療班や航海班に所属し、艦船司令部には起用されない。実戦は男の世界とされている。
 陸軍は女性の扱いが遅れた。女人禁制の陸軍大学に一九九七年、工兵部と衛生部に限り女性の入学を認めた。その第一期生から心臓外科のクラウジ女性軍医大佐が二〇二五年、女性陸軍大将に昇格予定だ。
 その後、アマゾナス砲兵隊や東チモール派遣の国連平和部隊、ハイチ派遣の国連平和部隊に次々と女医数人などが入隊、女性への門が開かれた。女性部隊の編成は世界的傾向となっているようだ。教練も給料も軍律も男女平等で、まだ偏見が残る一般社会とは違う。

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