2007年1月5日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】歳出と債務が膨れ上がり州財政が悪化する中、新州知事の多くが就任早々歳出カット、人員削減、局の統廃合などを柱とする緊縮財政政策を打ち出した。
同政策を発表したのは二十州と連邦直轄区の知事。緊縮財政の多くは前政権が発足した二〇〇三年に採用されたが、長期的に取り組まれてこなかった。アマパー、エスピリト・サント、マラニョン、マット・グロッソ、パラー、ロンドニアの各州では同政策は発表されなかった。
セアラー州では、今月三十一日まで契約や入札のすべてを中止し、二五%の支出カットと州職員の十二月分の給与支払停止を盛り込んだ緊急対策が発表され、マット・グロッソ・ド・スル州では八億五二〇〇万レアルに上る債務支払いを四カ月間中止するモラトリアムが宣言された。
サンパウロ州などの州では支払い停止には至らなかったが、州政府との契約や入札の監査強化が定められた。セーラサンパウロ州知事は、委託業務の支出一五%削減や、幽霊職員への支払、不正賞与対策として全職員の再登録を決定した。
就任一年目に州知事の多くが州財政の改善に取り組むのは、任期の初めに浮かせた予算を退任の年の選挙前に集中して執行するためと、公共財政専門のアナリストらはみている。財政責任法により州の財政状況は大きく改善されたが、リオ・グランデ・ド・スル州は債務が歳入の二五〇%、アラゴアス州は同二一二%と、同法の制限(二〇〇%)を超える危機的状況が続いている。