2007年1月9日付け
百周年のブラジル側の国内組織委員会に関して大統領令は出されたが、実際の組織はまだ立ち上がっていない。第二次ルーラ政権閣僚が出そろってから発足するとの見通しで、二月以降にずれ込むと見られるので、一足さきに日本側実行委員会が発足する形となる。両国政府が本腰を入れて取り組み始めたら「日伯交流年」としては成功するに間違いない。だがコロニアにとっては「移民百周年」が関心事だ。その部分を担う百周年記念協会の役割は、ますます重要になってくる。
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「医学的に見ると人間は母親の胎内で心臓の音を聞いた経験がある。その記憶が残っているから人は、和太鼓の響きに惹かれる」と話すのは、川筋太鼓公演の案内に訪れた佐々木弘一・太鼓協会顧問。「太鼓を学ぶ子供や青年たちの『よろしくお願いします』『ありがとうございました』のきびきびした態度には感銘した」と述べ、太鼓を学ぶことは同時に秩序を身に付けること、とその魅力を語っていた。
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今年、理事改選を迎えるサンパウロ日伯援護協会は昨年末の定例理事会で、三月に行われる定期総会に向けて、選挙委員会を発足させた。メンバーは現職の第一から第五副会長と専任理事、事務局長の七人。二月下旬までにシャッパ(候補者連記名簿)の提出を受け付ける。総会後の役員選びに関してはこれまで、現職の役付き理事がエスカレーター式で就任するのが慣例となっていたが、今回は移民百周年と援協創立五十周年につながる時期での選挙で、特別な重みを持っている。会員ならずとも、多方面から注目が集まりそうだ。