2007年1月11日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十日】二月一日に召集予定の下院議会で九十議席と最大議席を占めるブラジル民主運動党(PMDB)は九日、下院議長選挙ではシナグリア下議(労働者党=PT)を支持すると発表した。
同下議支持の決定は、六十四人の下院議員の秘密投票により行われた。四十六人が同下議、十一人が再選を目指すレベロ下議(ブラジル共産党=PCdoB)を支持した。六人は態度を保留、一人は白票を投じた。
シナグリア下議支持の見返りとしてPMDBは、二〇〇九年に同党が推す下院議長候補をPTが支持するよう求め、両党は合意した。
与党議員らは、今回の決定がレベロ下議の議長選挙出馬断念につながるのではないかとみている。ブラジル労働党(PTB)や進歩党(PP)など他の連立与党は、PMDBにならってシナグリア下議支持を近日中にも発表するとみられ、与党内に支持が広がれば、レベロ下議を支持してきたルーラ大統領も、自党候補支持に変わる可能性も出てくる予想される。
レベロ下議はPMDBの決定を聞いた後も、下院議長選挙への出馬をあきらめる気はないと言明した。PMDBの下議十一人が自分を支持したことを強調し、今後、ブラジル民主社会党(PSDB)や民主労働党(PDT)などの野党へも支持を訴えていく方針を明らかにした。