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「インテリ車」の開発進む=ブラジルでは普及に時間

2007年1月12日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】交通事故を未然に防止するため車内にハイテクによるコンピューターを搭載した、いわゆるインテリ車が人気を呼んでおり、世界の各メーカーはこぞって新製品の開発に注力している。
 これまでブラジル国内に登場しているのは、路上に弊害物や穴があることを知らせるセンサーや、コンピューターで駐車場での出し入れをオートマチックに出来るものなどがある。
 現在開発中のもので近々お目見得するものに、居眠り運転防止センサーがある。これは運転者の目の動きをとらえて眠気を知らせるもの。また車道の境界線から外れたら知らせるのもある。紫外線光線により夜道での前方の障害物を知らせ。人身事故などの防止に役立つ。衝突事故直前にエアーバックが膨らんでインパクトを和らげるのもある。
 また子供を後部の専用座席に乗せる場合、完全な状態であるかどうかを知らせるセンサーも開発中だ。ただブラジルではこれらが普及するには時間を要するとみられている。国内の自家用車の半数以上が安価の大衆車で占められており、値の張るセンサーの取付けに抵抗があるのが原因となっている。
 日本のトヨタでは飲酒運転防止のセンサーを開発中で、二〇〇九年には市場に参入すると発表した。これはハンドルにセンサーを装着し、運転者の手の熱や汗の具合で飲酒の状態を識別し、許容範囲をオーバーした場合はエンジンが始動しない仕組みになる。酔っ払いに対し車がストを起こすことになる。
 日本では昨年から飲酒運転が社会問題視され、各地で取締りが強化されている。警視庁によると〇五年の飲酒による事故の被害者は一万四〇〇人に達し、この内七〇七人が死亡している。
 ヨーロッパでも飲酒運転は問題視され、国によっては飲酒量を計る風船を車内に置くことを義務づけているところもある。しかし運転者ではなく、酒を飲まない別人の同乗車が風船を膨らませるなどの違法行為が多発していることから見直しが求められている。
 トヨタの場合も手袋をはめて運転するとセンサーはとらえられないとの疑問の声があるが、お国柄でそこまでして違反する国民ではないと指摘する向きが多い。ブラジルでは飲酒運転による事故の統計がないものの、年末やカーニバルでの大半の事故の原因が飲酒であることから、課題として取り上げられている。