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今年は10県人会が節目の年=5県から知事来伯か=百周年への〝繰越し〟も

2007年1月12日付け

 今年は十県人会――。毎年おなじみの、在伯都道府県人会の周年事業。今年は十県人会が節目の年にあたることが本紙の調査で分かった。九十周年の福島県人会を筆頭に、山口県人会は八十周年、静岡、千葉は五十周年を迎える。県知事、議会関係者など母県からの来伯が予定されているのは五県人会。記念誌編纂などの記念事業を計画しているところもある。一方、母県からの来訪を今年ではなく、来年の日本移民百周年にあわせて計画を進めている県人会もあるようだ。
 本紙が調べたところでは、今年会創立の節目を迎える県人会は、福島、千葉、石川、静岡、鳥取、岡山、山口、長崎、大分、京都の十県人会。
 前述の福島、山口、静岡、千葉のほか、石川が七十周年、大分、京都、岡山、鳥取が五十五周年、長崎が四十五周年となっている。
 このうち、母県の関係者を迎えて式典を実施するのは福島、山口、千葉、静岡、大分の五県人会。いずれも県知事、議会関係者などの来伯が見込まれている。山口では、式典(八月二十六日)の前日、サンパウロ市で「第二回在外山口県人会世界大会」を開催することが決まっており、日伯両国以外からも多数の県人会関係者が来伯する予定だ。
 五十周年の静岡、千葉もそれぞれ八月十九、二十六日に記念式典を予定。半世紀の節目にあわせ、式典のほかにも記念の事業を計画している。
 五十周年の節目に新会館の建設を進めている千葉県人会。土地はすでに購入しており、現在母県でも募金活動が行われている。式典には知事、議会関係者の来伯も予定されていることから、「式典にあわせて、上棟式か鍬入れ式ができれば」と原島義弘会長は意気込みを語る。同会では県人移住史の編纂も進めており、式典までの完成を目指している。
 記念誌の編纂は静岡県人会でも進められている。現在資料を集めている段階。「できれば式典までに、間に合わなくても今年中には完成させたい」と鈴木静馬会長は話す。同会では県関係者来伯の折りに、同県出身で笠戸丸移民の通訳だった故・平野運平の墓参なども行う計画だ。
 福島は十一月、大分は十月ごろに式典を行う予定。今年は多くの地方自治体で県知事、県議選が行われることから、母県側の実質的な動きは四月以降になりそうだ。
 一方、母県からの来伯を二〇〇八年の日本移民百周年にあわせて計画を進めている県人会もある。
 七十周年の石川では、〇五年の会館落成十周年の際に知事はじめ慶祝団が来伯していることもあり、今年は公式の式典を行わない。今年は内輪で祝いの席を設けるほか、九月ごろに母県訪問団の訪日を計画しているという。県関係者は来年の百周年式典に合わせて来伯する予定で検討を進めている。
 四十五周年の長崎でも今年は式典を行わず、百周年にあわせた来年六月ごろに記念式典と、長崎市とサントス市の姉妹提携三十五周年、波佐見町・マウア市の提携二十周年をあわせた催しを行う。
 鳥取では、これまでにも五年の節目は県人会で祝い、翌年のコロニアの周年事業に県関係者が来伯している。来年の百周年でも関係者の来伯を希望している。
 なお、五十五周年の岡山、京都では、現時点で記念の催しは計画されていないようだ。