2007年1月16日付け
十一日の百周年記念協会の執行委員会や、十三日に行われた理事会で、重要な決定や報告がいくつか行われた。既報のように国際交流基金はいくつもの大型イベントや事業を計画しているほか、ブラジル銀行なども企画していることも分かった。
〇八年にブラジル銀行が創立二百周年を迎えることもあり、日本移民百周年にもちなんで一連の日本文化イベントを検討していることが明らかになった。〇八年一月には現代日本音楽イベント、さらにエコール・ド・パリ(パリ派)の代表的な画家、藤田嗣治(ふじた・つぐはる)展も企画している。
藤田嗣治は、明治以降の日本人芸術家で最も世界的に名声のある画家で、日本画の技法を油彩画に取り入れた独特の画風が西洋画壇の絶賛を浴びた。
また同銀行は同二月に、日本映画二十本の上映も企画している。
そのほか、九十歳を超えてなお現役の医師として活躍し、講演や執筆など多望な生活をする有名人、聖路加国際病院理事長・同名誉院長、日野原重明さん(95)が〇八年にブラジル講演を検討していることも報告された。二〇〇〇年には七十五歳を過ぎてなお元気で自立した人を募り「新老人の会」を結成した。
連年の倍額以上のブラジル関連予算を検討中の国際交流基金では、現代美術展、歌舞伎を撮影した映画「シネマ・カブキ」の巡業上演、文化人の招聘や日本からの派遣(アニメや漫画の著名人、日本食紹介、伝統スポーツなど)、青少年の招聘や派遣、出版助成などの企画が目白押しだ。
加えて、サンパウロ国際映画祭に日本映画五本以上を出品する企画や、有名な和太鼓グループ「鼓童」(こどう)の公演助成、あやつり人形公演、IT技術を融合したアート展など盛りだくさんの企画が進んでいる。