2007年1月23日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十日】十八日と十九日にリオデジャネイロ市で開かれた第三十二回メルコスル(南米南部共同市場)首脳会議では、メルコスル地域の統合と貿易について、同地域の経済格差を縮小するための具体策の必要性をボリビアとウルグアイが訴えるなど、経済的、そして社会主義と自由主義の政治的衝突が表面化した。
ボリビアのモラレス大統領とウルグアイのバスケス大統領は、加盟国同士の寛容さを求めるルーラ大統領とメルコスルの現状を厳しく批判し、変革を要求した。モラレス大統領はブラジルへの天然ガス輸出価格が不当に安すぎると主張し、バスケス大統領はブラジルとの自動車貿易を例に出して、メルコスル域内の貿易は拡大したが、経済力の弱い国にとっては不均衡が拡大したに過ぎないと訴えた。
また、モラレス大統領は、自由主義路線を採るコロンビアが麻薬対策として米国から多額の経済支援を受けているにもかかわらず、二〇〇五年の経済成長はキューバやベネズエラより低く、貿易、財政赤字に陥っており、反帝国主義の国々に劣ると攻撃した。ゲリラとの戦いの難しさや貿易規模の違いを理由にコロンビアのウリベ大統領は反ばくしたが、ベネズエラのチャベス大統領は過剰反応とウリベ大統領をやり返し、モラレス大統領を擁護した。
今後六カ月間メルコスルの議長を務めるパラグアイのドゥアルテ大統領は、グローバル化のマイナス影響への予防になると地域統合を擁護したが、メルコスル地域のエネルギー統合が、経済力の強い国だけを利するという自由貿易の過ちを繰り返してはならないと述べた。