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総合学習で職場体験=サンパウロ日本人学校生徒、今年も

2007年1月23日付け

 サンパウロ日本人学校(志佐光正校長)は総合学習の一環として、十七、十八日の両日、「中学部職場体験学習」を行った。今年で八回目。中学部の一、二年生、二十四人がソニーやコマツ、日系の幼稚園など九つの事業所で研修した。
 同体験学習は「実際の職場を通して、働くことの大切さを学び、将来の進路決定に役立てること」などを目的に毎年実施。今年は「ブラジルと日系人の関わり」をテーマに学習を重ねた。
 ニッケイ新聞社では中学一年生の岩崎淳平くん(13、東京都出身)と梶田修登くん(13、広島県出身)が研修。梶田くんは「記者の仕事はどういうものか」、岩崎くんは「新聞をつくる苦労はどのようなものか」を課題に取り組んだ。
 二人は初日、新聞社で説明を受けた後、文協や移民百周年協会、援協などの日系団体を訪問。午後はブラジル日系老人クラブ連合会で、移民の体験談を取材し、コーヒー農場での苦労話や現在の生活などを熱心に質問した。
 二日目は、援協傘下施設の日伯友好病院を訪れ、最新の医療設備や病床を見学。自分から質問し、メモをとる姿勢がみられた。午後は取材内容を記事にまとめ、深沢正雪ニッケイ新聞社編集局長から添削をうけた。
 研修を終えて、岩崎くんは「おもしろいネタを探すことが難しいと思った」、梶田くんは「記者はどんな人とでもコミュニケーションを上手にとるのが大事だと感じた」と感想。これからの目標として「話しをするときは疑問を持ちながら聞いて、積極的に質問していく姿勢を大事にしたい」と二人は語っていた。
 二人の実習を担当した小林淳二教諭は十九日、「子どもたちは想像した以上に大変だったと話していますが、生き生きした様子。実習後は表情も明るく、たくましくなりました」と生徒の成長を喜んでいた。