2007年1月25日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日】二十二日に政府が発表した経済活性化法案(PAC)は受け入れられないとして、野党は議会での承認をめぐり対決姿勢を強めている。
特に議論の的になるとみられるのは、連邦政府職員の人件費増加率を年間で広範囲消費者物価指数(IPCA)プラス一・五%に抑える案と、勤続年限保障基金(FGTS)の資金からなる投資基金の創設。政府代理リーダーのアルブケルケ下議(ブラジル社会党=PSB)によると、前者は職員らの反発が予想されるため、承認がいっそう困難だという。
人件費抑制案は財政責任法の改正を伴い、上下両院議員の過半数(下院二五七、上院四一)の賛成が必要となる。FGTSの基金は暫定令(MP)であるため、本会議出席議員の過半数の賛成で承認され、ハードルが少し低い。
PACは七つの暫定令を含み、議会への配慮が欠けるとして、その点も野党は攻撃の対象としている。自由前線党(PFL)は、大統領による暫定令の発令を禁止する憲法改正案を準備、二月にも上程する構えを見せている。
ブラジル民主社会党(PSDB)のリーダー、パンヌンジオ下議は、税制改革と年金改革抜きに経済成長はあり得ないとして、PACを単なる取り繕いと批判。また、PACはルーラ大統領が第三期目を狙うための布石という観測も浮上し、野党の間では不安が高まっている。