2007年1月30日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日、二十八日】サンパウロ州マウア市で二十六日午後七時ごろ、同市刑務所の所長(31)と女性幹部(25)が武装した三人組に襲われた。所長は数十発被弾して即死、女性は弾丸のかすり傷で幸い命に別条はなかった。
同刑務所には犯罪組織PCC(州都第一コマンド)のメンバーが多数服役していることから、警察では組織の仕業の可能性が強いとみている。同市警察では二十七日、犯人と思しき二人の身許を割り出して行方を追っている。殺害された所長への復讐の線も追及している。
被害者の二人は勤務あけで帰宅途中、公用車内で襲われた。目撃者によるとパラチ車で乗りつけた三人組が女性宅前に駐車した所を物も言わずに発砲した。所長は数十発被弾して即死した。
死亡した所長は気荒で服役者に対して暴力をふるうなどの武骨漢で、関係者によると、ほとんど毎日「死の脅迫」をされていたという。事件の前日も面会禁止、日光浴の取り止め、手紙の没収などの装置を取って所内の反発を買っていた。この線から復讐の可能性もあるとみて捜査している。