2007年2月1日付け
パラナ百周年委員会の企画書を読んで、最も興味深く感じたのは「ブラジル日本文化連合会」設立を提案している一項目だ。まず各州連会会を組織し、その頂点に全伯連合会が位置するという▼かつてブラジル日系団体連合会(UNEN)という三百以上の傘下団体を持つ全伯団体が、十年近い構想期間を経て組織されたが、まともに活動することなく、休眠状態(永眠か?)に入った▼さらに百周年記念協会は全伯代表団体になるのでは、と大いに期待されていたが見事に裏切った。数十団体を傘下に持つ連合会と、普通の一日系団体が肩を並べて副理事長団体となり、〃格〃を全く無視した組織作りをした結果ともいわれる。ここ十年ほどでサンパウロ市中心の試みは二度もあったが成果を生まなかった▼パラナ構想の詳細はまだ明かではない。ただ、その設立機運を高めるシンポジウムを百周年で開催する準備をするという。注目すべきは各州連合会を組織するという考え方だ▼ここからは個人的なアイデアだが、全伯連合会は「全伯日系人大会」のような会議形式にしたらどうか。年に二回、各州代表が一堂に会する会議を招集する。一回はサンパウロ州やパラナ州で行い、残りの一回はリオやベレン、ミナスなどの集団地での開催はどうだろう。例えば〇九年ならアマゾン入植八十周年と一緒に開催するのもいい▼世界中から集まる海外日系人大会が毎年東京で行われ、南北米大陸では汎米日系大会が二年に一度行われるが、全伯日系人大会はない。百周年を機に開始するのもいい。これこそ新しい日系社会ネットワークの構築だ。(深)