2007年2月3日付け
パンアメリカン日系協会(APN)の笠松フェリックス会長(66、二世)が、七月にサンパウロ市で行われる第四十八回海外日系人大会と第十四回パンアメリカン日系人大会との合同大会に関する、顔合わせや進捗状況の確認や調整のために一月十七日に来社し、「パンアメリカンの重要さをもっと知ってもらいたい」と訴えた。
笠松会長は「合同大会は初めての経験。とても良い機会だと思っている」と意気込む。「ブラジルは世界でも最も日系人の多い大事な国」。その百周年のプレイベントとなるべく、矢野敬祟実行委員長を中心にブラジルでの準備が進められている。
海外日系人協会によれば、世界の日系人口は約二百五十万人。うちブラジルが百四十万人、北米が百万人、ペルーやアルゼンチンに数万人、ボリビア、パラグアイ、チリなどに数千人おり、日系人口の大半を南北アメリカ大陸で占める。つまり、同協会のエリアだ。残りはフィリピンなどのアジア、オーストラリア各地に数万人ずつ。
パンアメリカン日系人大会のテーマは「日系人の貢献と社会の発展」。大会の中では「日系人のアイデンティティ問題」「日本語教育」「三~五世の世代にどう対していくか」などを話し合う。
笠松会長は「世界のマイノリティとして、日系人はどうやっていくかを話し合いたい」と提言した。
母国のパラグアイにいったん戻り、一月二十六日から二十八日までペルーの首都リマ市内で開催された創立二十五周年記念祭に出席した。
笠松会長の父親の故・笠松尚一さんは、ラ・コルメナ移住地の創設にもたずさわったパラグアイ日本人移住の草分けだ。大学院を米国ワシントンで終え、国連に職員として働いた後、米州開発銀行に三十年近く勤め、三年ほど前に定年退職したという。
ブラジルには同行の業務の関係で「五十回ぐらい来ている」と笑う。親戚や友人も多い。〇五年にカナダのバンクーバーで開催された前大会で会長に就任した。
なお、日本からも海外日系人協会の湯川修介事務局長、岡野護事務局次長が二月十二日に来伯し、打ち合わせを行う予定。