ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 路線バスなど3台焼き打ち=PCC幹部、獄中から指令か=サンパウロ市

路線バスなど3台焼き打ち=PCC幹部、獄中から指令か=サンパウロ市

2007年2月8日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】サンパウロ市南部パルケ・ブリストル区で六日夜、路線バス二台と乗合マイクロバス一台が焼き打され、全焼する事件が発生した。いずれもケガ人は出なかった。いっぽうイピランガ区では、軍警パトカーが銃弾を撃ち込まれたものの弾がそれて被弾せず被害はなかった。警察では州都第一コマンド(PCC)の無差別襲撃とみて追求している。
 焼き打ち事件が起きたのは同区シリオ・カルネロ広場のバスターミナルで、午後九時十五分ごろ、覆面をした二人組がバイクで乗り付け、停車中のバスの運転手に下車を命じた後、持参したガソリンをまいて火を放った。直後、二〇メートル離れた場所に停車した無人のマイクロバスにも放火した。
 さらにその一時間後、同区を走行中のバスをやはり二人組がピストルで脅し、停止を命じた上で乗客と乗員を下ろして焼き打ちした。三台とも全焼した。州保安局はパトカーを動員して付近の警戒に当った。
 いっぽう、イピランガ区のパウリスタ鉄道駅前に停車していた軍警のパトカーにバイクに乗った男がピストル数十発を打ち込んだ。幸いけが人はなかった。
 警察によると同日午前、サンパウロ州プレジデンテ・ベンセスラウ刑務所で暴動が発生しており、今回のサンパウロ市での襲撃事件はそれに呼応したものだとみている。暴動は服役囚の所持品検査に抵抗したもの。同刑務所にはPCCのメンバー八〇〇人が収容されており、当局をかく乱するために、獄中の幹部から襲撃の指令が出されたとみている。