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軍警が尋問中に暴行=現場をビデオ撮影される=サンパウロ市

2007年2月9日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】サンパウロ市都心部で深夜、軍警が不審者の尋問中に殴る蹴るの暴行を加えたことが明るみに出て、問題となっている。この模様をアマチュアカメラマンが撮影し、TVグローボ局で全国放映されたことで関係者に衝撃が走った。当局では未確認ながら暴力をふるった軍警四人の身柄を拘束し、徹底的に追及するとのコメントを発表した。
 現場は都心部のグァナゼス街で、以前はクラコランジアと呼ばれる麻薬密売の暗黒街だった。当局の介入で今は平静状態となっている。警官隊は男性四人、女性一人を壁に両手を上げさせて立たせ、背後から殴る蹴るの暴行を加えているのが鮮明に映像に写っている。女性には暴力は加えられていない。そのうち一人は申し開きすると、さらに殴られていた。
 またテレビでは一週間に同じ現場で、歩道に座らされた数人に警官が警棒で殴るシーンも公開された。この件で当局は軍警二人を起訴するとしている。
 当局によると、警官の暴力の届け出は二〇〇六年で一三九件に上がったが、被害届を出さないのが多々あり、実数はかなり上回るものとみている。