2007年2月10日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙九日】ブラジルから発展途上国への輸出が昨年、六七八億ドルに達し、初めて先進国のそれ(六七二億ドル)を上回った。二〇〇五年は発展途上国五六四億ドル、先進国五九八億ドルだった。
途上国向け輸出のトップはアルゼンチンの一一七億一四〇〇万ドルで、中国(八四億ドル)、メキシコ(四四億四〇〇〇万ドル)、チリ、ベネズエラ、ロシアが後に続いた。アルゼンチンへの輸出は〇二年比で四〇〇%、中国は同じく二三三・三%増加した。
先進国への輸出は米国が二位以下を大きく引き離し、二四四億三一〇〇万ドルとトップ。二位以下はオランダ(五七億四四〇〇万ドル)、ドイツ(五六億七五〇〇万ドル)、日本(三八億八四〇〇万ドル)。
途上国への輸出が上回った理由としてアナリストらは、経済成長に伴い途上国が食料品など一次製品の輸入を増やしたこと、先進国が農産物を中心に自国市場を保護していること、レアル高により先進国市場で伯製品の競争力が低下していることを挙げている。また、ブラジルの輸出品目が鉱産物やエネルギー資源に頼る国と違い、多様であることも輸出先の拡大に有利とみられている。
フルラン産業開発相は民間企業の輸出市場開拓の努力を指摘するとともに、大統領の積極的なセールス外交が功を奏したと述べた。企業への輸出奨励に対する政府の抵抗感が減った点も大きいと同相は評価した。