2007年2月13日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】経済成長の切り札として政府が打ち出した経済活性化法案(PAC)は現在、上下両院議員からの膨大な数の修正要求により、法案の屋台骨を揺るがしかねない状況となっている。
両院合同委員会は、PACに盛り込まれた七つの暫定令(MP)に対する修正案が六八四件に上ったことを明らかにした。正式にはPACに盛り込まれていないが直接関係があるMP三四六号への修正案を含むと、七二八件に達する。
特に修正案が多いのは、連邦鉄道公社(RFFSA)の廃止を定めたMP三五三号(二三二件)、インフラ整備計画に関する財政支援策を扱うMP三五一号(一五一件)、勤続年限保障基金(FGTS)の資金を活用したインフラ整備基金創設を定めたMP三四九号(八九件)。これらのMPは原案通りの国会承認が極めて難しく、与党労働者党(PT)のベルゾイーニ党首も修正に前向きな考えを示している。
ブラジル民主社会党(PSDB)や自由前線党(PFL)など野党各党は、PACが経済成長につながると認めるエコノミストはいないなど政府案をこき下ろし、議会が必要な対案を出すのは当然としている。また、PTからも修正案が提出されている。PACが骨抜きにならないよう、政府は今年上半期内を目標に、早急な国会承認を目指している。