2007年2月13日付け
ブラジルと鹿児島県の交流を目的に行われている〇七年度鹿児島県語学・外部研修生の第六期生、下山扶有さん(20)、大里樹里さん(27)、秋丸倫子さん(31)の三人が九日着伯、サンパウロ市パカエンブー区の同県人会会館で歓迎式が行われ、池上忍名誉会長、天達市雄会長、徳留清相談役らが出迎えた。
研修期間は、来年の一月末まで。四月にはさらに二人の研修生が到着する。〇四年から始まった同制度を利用し、今まで十五人がブラジルを訪れている。ブラジルダイドー商事(園田昭憲社長)がブラジル側責任者。
池上名誉会長は、「若い人たちと交流を持って、よき友人をたくさん作ってもらいたい」とあいさつ、歓迎の意を表した。
ピラール・ド・スール日本語学校に日本語教師として研修が決まっている秋丸さんは、子供の英会話教育に携わった経験があり、「学校で子供たちに早く馴染みたい」と話す。「故郷鹿児島の歴史をブラジルから見つめたい」との思いも。
大里さんは、伯留学生と交流を持ったことから、ブラジルに興味を持った。「とにかく明るい国民性。料理やダンス、もちろん友だちも作りたい」と期待に胸を膨らませる。
「つまらなかった大学の授業で『ラテンアメリカ入門』の講義だけは面白いと感じていた」という下山さん。ラテンダンスを始め、ブラジルに関心を持ち出したころ、第一回研修生が鹿児島市で行った発表会を訪れ、「運命だと思った」と応募の理由をはきはきと語った。大里さんと下山さんの研修先は未定。
会場では、同日帰国した四期生の柳かおりさんと帖佐香織さんは、一年の研修期間を振り返り、「鹿児島では出会うことのない人たちとの出会いがある。枠を作らず、些細なことを大事にしてブラジル生活を楽しんでください」とエールを送り、感謝の気持ちとして、鹿児島県人会に寄付を行った。
研修生らは、リオ観光、カーニヴァル見学(SP)、パラグアイなどを訪れ、二月末から研修を行う予定。
天達会長は、「溌剌として頼もしい」と研修生らの印象を話し、「ブラジルのいいところ、悪いところを良く見て、移民の歴史にも興味を持ってほしい」と話していた。