禁欲生活か、丸出しか?=ネット上の名誉回復は不可能
2007年2月14日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙一月十日】サンパウロ州高等裁判所のサンタレリ判事が八日、インターネットの接続業者が動画投稿サイトのユーチューブへ接続を阻止することを命じたことで、裁判官のサイトに関する無知が関係者の間で話題になった。同判事は、ユーチューブとサイトなるものを知らないらしい。
ブラジル・テレコムとテレフォニカは、裁判所の命令に従い映像を削除した。別のユーザーがコピーをした映像まで阻止できないので、閲覧ができることに変わりない。この裁判所の措置は魚釣りに爆弾の使用を許可するようなもの。一本の爪楊枝を作るのに、大木を切り倒すのと同じ。
同判事は九日、愚行に気付いたらしい。女性モデルとボーイフレンドの濡れ場だけ削除すればよいと訂正した。しかし、それで一件落着とはいかない。同サイトの購読者が一斉に暗証キーワードを返還し、漏洩防止のため新しいキーワードを求めるからだ。
問題はまだある。ブラジルの拙劣な裁判制度と無知な裁判官が、国際的に知れ渡ったことだ。世界同時進行のインターネットで、誤り訂正や名誉回復は不可能に近い。ITは毎瞬時変化し、事態が進行する問答無用の世界である。
現在は、フセイン大統領処刑の場面も個人のプライバシーもカメラつき携帯電話で撮影し、世界中へ発信できる。それを取り締まる国際法はない。誰でもラジオ放送局やテレビ局を自宅で立ち上げ、世界へ発信することができる。
テレビやラジオ局の設立資本金は、七〇%がブラジル人の所有を要するという法律があるが、全く無意味である。最近IP(インターネット・プロトコール)なるものが開発され、VoIPという無料電話が使える。これで電話という概念が一変する。
個人の秘密で絶対見られたくないものがあるのなら、微に入り細に入る報道管制法をつくって、沈香を焚かず屁もひらず禁欲生活に入ることだ。それとも動物並みに、全て丸出しにするかどっちかである。