2007年2月14日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙一月十一日】ブラジル経済は笛吹けど踊らず、反応がない。不甲斐なさを叱ったら、ブラジルは社会革命の最中なのだそうだ。多くのブラジル人は今、革命中だとは知らないようだ。最低賃金が三〇レアル引き上げられ、生活扶助金を配布され、多くの国民が餓死から救われたのだ。
これが立派な社会革命でなくて、何だというのだ。これがブラジルの社会革命だとしたら、あなたはいかに反応するか。信じ難い事実が存在する国、それが本当のブラジルだという人がいる。好調な経済活動に取組んでいる人には、縁のないことらしい。
世界からブラジルは、どんな国として見られているのか。宗教紛争とテロで明け暮れ青空も見えない国にとっては、ブラジルは平和ボケした国らしい。二十五年に及んだ高度経済成長のあと、三十年間二・五%の経済成長率で頓挫中の国である。一体ブラジルの将来は、どうなるのだろうか。
次はその答だ。大統領も閣僚も国民も読んだら,良く考えてみること。国際環境は経済成長のために最善であるのに、ブラジルは世界経済の中でわずか二%しか生産していないとIMF(国際通貨基金)がいう。ブラジルは、発育不全の奇形国らしい。
中南米十九カ国で運動会を行うなら、内戦に明け暮れるビリのハイチから二番目。後を見ながら、まだダメな奴がいると思いながら走っている。下と比較するのは、敗北者の癖だ。
将来の大物クラブというのがある。現在は限りなく愚鈍で発展の見込みは全くないが、将来目覚めたら何かになるだろうという淡い望みをかけた国である。
ブラジルの統計を見ると申し分ない。では何故ダメか。ブラジルは熟睡を通り越し、昏睡しているのだ。自ら目覚めるまで、どんな政策を施しても効果はないと思われる。