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根深い職場の男女差別=平等実現に75年はかかる?

2007年2月16日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】世界各地に進出して一大販売網をもち、ブラジルにも出店があるスーパーの大手ウォール・マートを相手取り、二〇〇万人の女性元従業員が団体訴訟を起して話題となっている。
 ただしアメリカの話で、原告らは給料や待遇面で男女間の差別があったとして賠償を求めているもので、差別にうるさい同国ならではのこと。一企業相手の二〇〇万人の団体訴訟の規模では同国労働裁判史上で最高となり、判決の結果が注目されている。
 訴訟はそもそも二〇〇一年に六人の原告で始まったものが、次第に輪が広まり遂に二〇〇万人に達した。関係者によると、マネージャー補佐に昇進するのに男性は平均二・八六年なのに対し、女性は四・三八年を要するという。さらにマネージャーの平均給与が男性の年間一〇万五六八二ドルに対し、女性は八万九二八〇ドルだとしている。裁判王国のアメリカとは言え、差別待遇での大がかりな裁判は史上初めてのこと。
 ブラジルでは、社会経済開発銀行(BNDES)の調べによると、差別撤廃は法文化されているものの、男女の給与差は六〇%に達するものもあるという。上級職で大学卒でも女性の給与は男性の六三%に過ぎず、平社員で小学四年生までの学歴で、女性は八二%となっている。同銀行によると、ブラジルで男女間が平等になるには向う七五年間を要すると結論づけている。この先、ブラジルでも男女差別の訴訟が流行するかも。