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カーニバル全国で始まる=サンパウロ市パレード皮切りに=今年は裸体よりファンタジー

2007年2月20日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七、十八、十九日】サンバのお祭りとして定着したカーニバルが十六日開幕した。カーニバルの目玉とされるサンバチーム(学校)によるパレードはサンパウロ市で十六日夜、リオデジャネイロ市では十八日夜から始まった。またレシフェ市やサルバドール市では、街路で踊り狂ういわゆるストリートサンバの独特なスタイルで、一〇〇万人以上の人出であふれる熱狂ぶりを見せた。
 サンパウロ市では十六日夜、アニェンビー展示場内のサンバ会場でスペシャルグループ(A級)の十四チームが競演した。世界的に有名なリオ市のカーニバルに対し、サンパウロ市のそれはこれまで今一つ盛り上がりに欠けていたが、今年はカサビサンパウロ市長が「リオに追いつき追い越せ」として、サンパウロ市の観光の一大イベントに押し上げるとの意気込みを示したことで各チームとも熱のこもったパレードを繰り広げた。
 観客も定員三万人の会場は初日二万八〇〇〇人(軍警発表)、二日目からは満員の盛況を見せた。連日姿を見せたカサビ市長は、「市長到着」の場内アナウンスにブーイングを浴びながらも意に介することなく、「リオ市にヒケを取らない」と満足げに語った。
 十八日までに十四チームのパレードが全て完了、その豪華さとドラム隊のチームワークが高い評価を受けた。順位を決定する審査会は二十日午前九時半から行われる。各チームとも一年の総決算となるだけに、順位争いにかける意気込みは並大抵のことではなく、例年流血事件が発生しているほど。
 今年の下馬評では名門のヴァイ・ヴァイの評価が高く、インペリオ・デ・カーザ・ベルディの三連覇を阻止して優勝の座につくかが注目されている。この二チームに加え、ダークホース的な存在のモシダーデ・アレグレおよびウニードス・デ・マリアの四つ巴になるとみられている。
 いっぽう、リオ市ではマルケス・デ・サプカイ会場で十八日と十九日の二日間にわたり、スペシャルグループ十三チームのパレードが繰り広げられる。パレードは年々大規模化の傾向をたどっており、今年も十三チームの最低人員は三五〇〇人で、山車も大型化して一台当りの乗員の平均が三〇〇人となっている。今年の特徴はファンタジーの豪華さで、これまで年々エスカレートしてきた裸体の露出が少なくなったことで、失望の色を隠せない殿方が多い。