2007年2月22日付け
メトロ・リベルダーデ駅前の広場は日系の高齢者にとって憩いの場だ。長イスが二、三つおいてあり、どこからともなく人が集まり、歓談する姿はおなじみの風景だ。
先週、その長イスが見えない日があった。街の風景美化をすすめるサンパウロ市の方針によって、撤去されたのかと不安に思っていたが先日、イスはいつもの場所に戻っていた。
どうやらこの長イス、広場にいる常連の話では、週末のフェイラの際にはどかされ、夜間には浮浪者が寝床にするため、広場の隅に移動することがよくあるそうだ。
そんなときは、気づいた人がイスをいつものバンカ前に戻している。陽が昇り暑くなるときは、今度は手分けして広場の木陰に持っていく。
さりげなくあるイスだが、「なくては困るもの」。日系コミュニティーを陰ながら支えるものとして、ずっと残したいものだ。(泰)