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評議員選挙=立候補きょう締め切り=文協=会長選事実上の幕開け=22日現在約150人が届け出=「まだ届いていない」との声も

2007年2月23日付け

 文協評議員への立候補届け、今日締め切り――。全伯日系団体の代表機関を標榜するブラジル日本文化福祉協会(上原幸啓会長)の評議員、理事会選挙が三月から四月にわたって行われる。評議員立候補締め切り前日となる二十二日現在までに届け出たのは、約百五十人。文協事務局は八日に総会召集状と立候補申し込み書を郵送しているが、「選挙システムを理解していない会員が多い」と広報不足を指摘する声や「カーニバルをはさんだ二十三日までに届けるのは不可能」と地方からの意見もあるようだ。上原体制三期目に突入か、すでに事実上の会長選立候補を明言、評議員集めに奔走する文協副会長の小川彰夫氏、そして新たな立候補者はいるのか。ブラジル全土が燃えたカーニバルが終わり、これから幕が切って落とされる〝文協祭り〟スタートの鐘が響くのは、今日二十三日午後五時―――。
 今回の選挙は、前回の会員直接投票制とは異なり、来月三十一日の総会で行われる評議員選挙で選ばれた百人の評議員が四月十八日の第一回評議員会で、理事会シャッパを選ぶ方式。
 文協事務局によれば、今月八日に三千会員に総会召集と評議員立候補申し込み書を郵送している。前年度までの会費完納者は約六割。駆け込み納入者を含め、約二千人会員が投票権を持つと見られ、百人の評議員に投票できる。
 評議員立候補資格を持つ三年以上の会員で、昨年度までの会費を完納している会員は推定五、六百会員だという(文協事務局)。
 二百人近くの有資格者に対し、立候補を呼びかけた小川氏は、「現執行部が評議員集めをしているという動きは見えない」と話し、二十二日は文協事務局で申し込み者を待った。
 「まだ自宅には届いていない。そもそも二週間で推薦人五人を集め、サンパウロに送り返すなんて無理」と某地方会員(一世、男性)。
 文協の現状に警鐘を鳴らし続ける尾崎守評議員のサンパウロ州イタペチニンガ市の自宅には先週末に届いた。
 「今の(執行部の)人たちは日本語の意見を真面目に聞いて考えようとしない。もう諦めかけていた」と立候補を見送ろうとしていたが、数人の評議員からの後押しもあり、二十日に届けを郵送している。
 一昨年の文協選挙で苦渋を味わった谷広海評議員は、「日ポ両語を理解する常識のある評議員二、三十人入ってもらいたい」と話し、理事会選挙に関しては今回、明言を避けた。
 「現評議員には立候補をお願いしました」と話す大原毅評議員会長は、今月二十六日に選挙委員会のメンバーを招集し、立候補者の資格などの確認作業を行うという。
 個人的な考えと前置きしながら、「カーニバルの影響も考慮し、通常二十三日に届く期間の消印があれば受け付けたい」との考えも示し、「四月の理事会シャッパには複数が出るだろうが、文協を考えてもらういい機会になるのでは」と話している。