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皆の力で立派な祭典に=沖縄県人会=百周年実行委員会が設立=08年へ一歩踏み出す

2007年2月24日付け

 〇八年への第一歩――。ブラジル沖縄県人会移民百周年実行委員会(与儀昭雄実行委員長)の結成総会が二十二日午後五時半から、サンパウロ市の同会館会議室で開かれた。四つの記念事業、十記念行事の準備を進める同県人会。当日は委員会、支部関係者など約五十人が出席して計画の進ちょく状況などを報告、与儀委員長は「みなさんの力を借りて百周年を立派に成功させたい」と呼びかけた。
 このほど発足した実行委員会は、与儀昭雄委員長(県人会長)の下、総務委員会が財務や記念行事・事業などの委員会をまとめる。歴代会長が相談役を、県系の著名人が顧問団として名を連ねている。
 総会冒頭、与儀委員長は「支部・会員や理事、評議員、歴代会長などみなさんの力を借り、百周年を立派に成功させるようがんばりたい」と意気込みを表わすとともに、「各小委員会のメンバーも増やし、より大きな実行委員会にしたい」と協力を呼びかけた。
 山城勇総務委員長は、「百周年は百年に一度しかないフェスタ。沖縄の島から移住してブラジルに根付き、葉を広げてきた歴史に誇りを持たなければいけない」と強調、「より意義ある行事にするためにも、来年まで互いに力を発揮し、一人でも多く集まり、祭典を大成功に導いていくことを願う」と話した。
 沖縄県人会では現時点で、「記念会館建設」をはじめ「写真で見る百年史」、「『ブラジル沖縄県人移民史』ポ語版」の出版、「百周年記念塔建設」の四事業が計画されているほか、〇八年八月二十二日から二十六日の間に開かれる記念祭典で十の記念行事を実施する。
 予定行事は、式典はじめパレード、慰霊法要、祝賀芸能祭、青少年交流、女性フォーラム、ゲートボール、柔道、サッカー大会、そして世界の沖縄県系人が集う「世界のウチナーンチュ会議」など。
 パレードと慰霊法要は二十三日に、式典と芸能祭は二十四日に開催することが確定。期間中は、日本や南北アメリカなどから五百人に上る関係者が来伯すると見込まれている。
 総会では、宮城あきら事務局長、西銘光男広報委員長が日ポ両語で委員会設立の経緯を説明したほか、各小委員会のメンバーを紹介。その後、小委代表から記念行事・事業の進ちょく状況が報告された。
 報告によれば、パレードは〇三年の県人移住九十五周年の折りにガルボン・ブエノ街で行ったものなどを参考に検討を進めるという。芸能祭では、留学研修生OB会の「うりずん」や沖縄芸能関係者により、「移住百年の流れ」をテーマとした創作舞踊を計画。その他の行事もそれぞれ検討をはじめている。
 記念四事業のうち、「写真で見る移民史」編纂は、県人会や支部にある写真を整理し、日ポ両語の説明をつけ写真集としてまとめるもの。全三百ページ、「全会員に行き届くよう」三千部の発行を予定している。委員会では今後も写真提供を呼びかけていく考えだ。
 「県人移民史」ポ語訳事業では、すでに第一稿が完成。各委員が目を通したあと、日本語版の編纂関係者と内容を検討するという。
 一方、ジアデマの沖縄文化センター内に新会館「沖縄文化普及センター(仮称)」を建設する計画は、現在プロジェクトの内容を詰めている段階。「夢として実現できたら」と話す与儀委員長。四月ごろをめどに設計、見積もりなどができる予定だ。記念塔建設については、八月ごろをめどに計画をまとめるという。
 出席者からは、若者世代のより多くの参加を求める意見が出された。与儀委員長も同様の考えを示すとともに、「財務、企画、イベントの各部門が一丸となって取組みたい」と語った。
 実行委では今後、全支部長会議や各委員会代表による会議を開き、詳細を詰めていく予定。次回会議は来月中をめどに開催される見込みだ。