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歌で日本に親しんで=国際交流基金=文協でカラオケキャラバン=小講堂が満員のにぎわい=11日、サンパウロ市で全伯大会

2007年3月1日付け

 歌で日本語に親しもう――。国際交流基金サンパウロ日本文化センターによって、現在、全伯七都市で開催されている「ブラジル・カラオケキャラバン2007」のサンパウロ大会が二月二十四日、リベルダーデ区の文協小講堂で開催された。当日は、J‐POPのDVDコンサート、「歌を使った日本語授業」のデモンストレーション、「日本語カラオケコンテスト」が行われ、小講堂を埋めるほどの賑わいをみせた。
 二回目となるカラオケキャラバンの開催地は、ポルトアレグレ、リオ、レシーフェ、マナウス、ブラジリア、サンパウロ、クリチーバの国内七都市。
 サンパウロ会場では、オレンジレンジ、ケツメイシ、中島美嘉、クリスタルケー、宇多田ひかる、大塚愛、倖田夾未、BoA……など日本で人気の高いアーチストをDVDで紹介した後、歌を使った日本語授業が行われた。
 当日、最も盛り上がりを見せたのは、日本語カラオケコンテスト。全十七組が参加し、今月の十一日にサンパウロで開催される全伯大会への代表者が決まった。
 参加者たちは、日本のアニメソングやJ―POP、ロック、また演歌などを披露。日本の代表的なロックバンドの曲を工夫凝らせて歌ったイラリーナ・ローザス・ソアレス・マルチンスさん(15)、パウロ・エンリケ・モントニ・ケンプさん(23)の二人と、細川たかしの「望郷じょんから」をこぶしをきかせて歌いきった腰水正さん(18)の二組が全伯大会の代表に選ばれた。
 リンスから同コンテストに駆けつけた腰水さんは、「上手な人が多くて、選ばれるなんて思っていなかった」と喜びを語る。
 イラリーナさんとパウロさんの二人は非日系。モジ・グアス市で日本語を学びはじめてからまだ四カ月ほどだ。
 二人は口をそろえて「日本語はまだ話せない」と言うが、日本語の歌は大好き。「いつも歌っている」と話していた。
 当日選曲された曲は、パウロさんとイラリーナさんが学ぶ日本語学校の講師から教えてもらったパウロさんのお気に入りの曲。
 会場では、講師ともども応援に駆けつけ、全伯大会への出場を喜んだ。
 国際交流基金の西田和正所長によれば、同大会の目的は「少しでも多く、ブラジルの若者が日本・日本語に興味をもってもらうこと」。
 審査の基準は、歌の上手さではなく、聴衆に与えるインパクトの強さ。「聞き手が『自分も日本語を勉強してみようかな』という印象を与えるかどうか」などが重要となったと語った。
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 「ブラジル・カラオケキャラバン2007」全伯大会は十一日午後二時から文協大講堂で開かれる。