2007年3月2日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】ブラジルの外貨準備が史上初となる一〇〇〇億ドル台を超えた。中銀が二十七日に行ったドル買いで達成したもので、この時点で一〇〇三億六〇〇〇万ドルとなった。中銀のドル買いは、経常収支の黒字と外国資本や投資家によるドル流入が増加し、一層のレアル高騰が懸念されたことで、外国相場の買い支えの様相を呈していた。
一月末の時点で外貨準備は九一一億ドルだったのが、中銀は買い支えに拍車をかけ、二月には九二億ドルに上がる買い増しを実行したことになる。
マンテガ財務相はブラジルの体力強化の証しだとし、「世界の不穏な動きに左右されない」と手放しで喜んでいる。金融界も同様の意見で、外貨準備が少ないとカントリーリスクが上昇し、為替の切り下げ、インフレが上昇して金利引き上げにつながり、果ては経済成長の障壁になるとしている。
中銀メイレーレス総裁は上院で二十七日、チリやロシアおよび韓国の外資準備はGDP対比一五%から三〇%あり、ブラジルの一〇%はまだ少ないとし、今後も買い増していく方針を明らかにした。