2007年3月2日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二月二十五日】外国人観光客が訪れる国別ランキングでブラジルは三十六番に位置している。世界観光機関が二〇〇五年までの各国の観光客の入国数をとりまとめたもので、ブラジルには〇五年に五四〇万人が訪れた。しかし前年(二〇〇四年)対比では世界平均が五・三%増だったのに対し、ブラジルは一一・八%増と倍増しており観光産業の成長ぶりを見せた。
トップはフランス(七五九〇万人)で、二位はスペイン(五五九〇万人)のヨーロッパ勢で、以下ベストテンはアメリカ(四九二〇万人)中国(四六八〇万人)、イタリア(三六五〇万人)、英国(三〇〇〇万人)、メキシコ(二一九〇万人)、ドイツ(二一五〇万人)、トルコ(二〇三〇万人)、オーストリア(二〇〇〇万人)だった。日本は六七〇万人で三一位、韓国は三四位(六〇〇〇万人)だった。南米諸国ではブラジルが唯一ランキング入りした。
いっぽうで観光客が落とすドルでの経済効果は入国数とは関係なく、〇五年のブラジルの観光ドル収入は三九億ドルでランキングの四二位になった。ベストテンはアメリカ、スペイン、フランス、イタリア、英国、中国、ドイツ、トルコ、オーストリア、オーストラリアの順となった。
観光公社(エンブラツール)によると、観光客の滞在日数が年々増加しているのにともない、落とすドルも増加傾向にあるという。今年一月の観光収入は四億八四〇〇万ドルに達し、二〇〇六年同月対比二〇・三九%の上昇となった。観光用のインフラ整備により、なお一層の拡大が期待できるとみている。
ブラジル国内では歴史的にリオデジャネイロ市への訪問が多く、〇五年は九〇万人が訪れた。二番目は滝で有名なフォス・デ・イグアス市。最近注目を集めているのが北東部地方で、同海岸リゾート地にヨーロッパ主要空港からチャーター便が就航したことから人気が急上昇中だ。
エンブラツールでは中国人と日本人の観光客誘致を目標としている。彼らは欧米人と違い海岸地帯に興味がなく、景勝地を好む傾向にある。
昨年一年間でイグアスーの滝を訪れた中国人は一万七〇〇〇人、日本人は一万五〇〇〇人に達したことで、さらにこの輪を広げたいとしている。