2007年3月3日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】サンパウロ市の露天商(カメロー)で、身体障害者には特別の恩典により優先的に営業権が与えられてきたが、市当局の規制強化により営業権がはく奪される可能性が強まり、障害者らは不安を募らせている。
この原因となったのは一九九一年以来の条例を改正して昨年五月に発令された市条例で、自分の持ち場である店に出なかったり、長時間離れた場合、はく奪の対象となるもので、監視を厳しくするというもの。営業時間は一般のカメローが八時半から十八時半なのに対し、身障者は九時半から十三時半と定められている。さらに一年間の非営業期間は八日間のみで、これ以上開業しなければはく奪となる。
これに対し身障者のカメローらは、九〇〇人のうちの一四六人がこの対象になっていると市当局に規制の緩和を求めている。彼らは朝のラッシュに押されて出勤が時間通りいかず、また店の近くにトイレがなく、遠距離まで行くことで店を離れる時間が長くなるとしている。また持病の治療で八日以上の通院が必要になるケースがあると訴えている。
市当局ではこれを受けてケース毎に善意をもって対処するとしながらも、今回の措置は違法の商品を販売したり、店の権利を不当に横流しするのを防ぐためのものだと説明している。