ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | ポウパンサの利率引下げへ=参考金利の見直しで=FGTSも同じく利下げ

ポウパンサの利率引下げへ=参考金利の見直しで=FGTSも同じく利下げ

2007年3月8日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】政府はポウパンサ預金の利率を引き下げ、市中銀行の投資ファンドやCDBsと同じ水準の利回りにする方針を打ち出した。五日に行われた国家通貨政策審議会で決定されたもので、国庫の利率の目安となる参考金利(TR)を実情に沿ったものに算出することになった。
 中銀が設定する基本金利(SELIC)が連続的に引き下げられているにもかかわらず、TRは旧態依然として据え置かれている。実施の時期は未定だが、TRの算出法が確定し、利率が定められた時点となる。これにともない勤続年限保障基金(FGTS)の利回りも引き下げとなるものの、住宅融資公庫から融資を受けた住宅ローンの月賦が引き下げられる利点も生じる。
 投資ファンドやCDBsは高い利回りで客を引き付けてきたが、相次ぐSELICの引き下げで利率が下がり、今となってはポウパンサと肩を並べるようになり、市中銀行は危機感を抱いている。ポウパンサは国が保証していることでリスクがなく、庶民の貯蓄として根強い人気を保っている。これを踏まえて全国銀行連盟は昨年から政府に対してポウパンサのTR見直しを求めてきたが、却下されている。
 金融アナリストらによると、今年下半期にはSELICが一一%になると予想されていることから、TRはこれを基に算出するものとみている。そうなると利率は現行の月〇・六四%から〇・五八%となり、約一〇%の引き下げとなる。
 仮に一〇〇〇レアルのポウパンサ貯金は月六・四〇レアルの利子が五・八〇レアルとなる。これでいくと現行の年率八%から七・二%へと下がることになる。