2007年3月9日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】電話による訪問予約強盗や詐欺が急増しており、当局では犯罪の新手口として注意を呼びかけている。
これは欧米の名の売れた進出企業の名を語り、自社製品の検査や新製品の無料取付けなどと称して、予め電話で訪問と時間を予約するもの。訪問した上で詐欺を働いたり、強盗に早変わりする。当局は実態を把握していないものの被害はかなりの数に上り、今後も拡大するとみている。
サンパウロ市郊外に住む七十一歳の年金生活者は自宅でも使用している有名フィルター会社から電話を受け、自社製品の点検のために社員を訪問させたいと求められ、了承した。
予約日に現われた社員と名乗る二人は製品が不良化しているとして取り換えを勧告、代金として三回払いの便宜を計るとして十九レアルの小切手を二枚と十五レアルの小切手を受け取り、去った。
ところがこれが九一九レアル、九一五レアルに改ざんされて引き出された。被害者は数カ月後に気がついたものの、後の祭りだった。犯人も検挙されていない。
また、今やほとんどの家庭に普及している衛星有料放送を狙った手口も急増している。会社の名を使用して、新型の改良受信装置を無料で取り換えると持ちかけ、訪問を予約する。訪問時は偽造した会社の車で乗りつけ、社員と名乗る複数の男はすべて制服姿で安心させる。家人が戸を開けて屋内に入るや強盗に早変わりする。
名を語られた企業は、家庭訪問は一切行っていないとし、もし予約電話があった場合は会社側に確認をとるよう求めている。